三尊天井とは
三尊天井(さんぞんてんじょう)とは、高値圏で現れる売りシグナルのひとつで、「三つの山」のような形をしたチャートパターンのことをいうよ。
日本では、仏像(本尊)が脇侍を従えて3体並んでいるように見えることから三尊(天井)、
海外では、3つの山を人間の頭・両肩に例えてヘッドアンドショルダーズ(トップ)と呼んでいるんだ。
また「3つの天井」という意味で、シンプルにトリプルトップとも呼ばれているよ。
呼び名が多いこのチャートパターンだけど、これらが示しているのは共通して売りサイン。
もしこのチャートパターンが「高値圏」で現れたら、下降トレンドの始まりを示唆しているんだ。
同じような売りシグナルに「ダブルトップ」というものがあるけど、それよりも強い売りシグナルだと言われているよ。
三尊天井の発生条件
この三尊天井(トリプルトップ)の発生条件は下記の通り。
①株価が大きく上昇し、反転(一番天井)
②再び上昇し、前回の高値を超えてから反転(二番天井)
③三度(みたび)上昇に向かうも、一番天井を超えられずに反転(三番天井)
④ネックラインと呼ばれる戻り安値を下抜け
以上の4つが揃うことで、はじめて「三尊天井」が完成となるんだ。
基本的には2つ目の山(二番天井)が一番高値をつけることが多いけど、変則形もしばしば見られるよ。
この三尊天井の逆シグナルとして「逆三尊(ぎゃくさんそん)」というものもあるからチェックしてね!
投資家の心理
このようなチャートパターンは投資家の心理で考えると理解しやすいよ。
上昇を続けてきた株価が高値をつけると、ある程度の水準で「利益確定」や「空売り」が入ってくるよね。
それによって株価は「押し目」を作るんだけど、今度は「押し目買い」を狙ってまた買いの勢いが強くなり、更には「空売りの買戻し」も入るので、前回の高値(一番天井)を超えることがあるんだ。
(超えられなければダブルトップの可能性)
一見、ここまでは順調に上昇トレンドを継続しているように見えるけど、黄色い上昇トレンドラインで反発できなかった時点で、かなり雲行きは怪しくなってきたと考えることができるよ。
この上昇トレンドラインを割ってしまうと、今までは「支持線」として働いていた黄色いラインが、今度は「抵抗線」となってしまうんだ。
そのため、3つ目の山ではこの抵抗線で押し戻されてしまうことが多く、周りの投資家も「前回高値を超えることは難しい」と判断して売りが優勢すると考えられるよ。
三尊天井の目標値
この三尊天井だけど、売りのタイミングはネックラインを割った地点とされ、下落幅の目安は、高値からネックラインまでの値幅と同じくらいが良いとされているんだ。
(このチャートにおいてのネックラインは、安値と安値を結んだ線)
例えば、二番天井が1,000円で、ネックラインが800円だった場合、値幅は200円だから「目標値」もネックラインから200円のところに設定すると良いよ。
(ネックライン800円-値幅200円=目標値600円)
ただし、これはあくまでも一つの目安なので、空売りを入れる方は「欲を見ず」適度な場所で買戻しをしてね!