時価総額とは
時価総額(じかそうがく)とは、一言でいうと会社の規模を表した指標だよ。
「時価」とはその時々の価値、いわゆる株価のことで、この株価に「発行済株式数」をかけた金額が「時価総額」となるんだ。
例えば、株価が5,000円、発行済株式数が100万株の企業があった場合、時価総額は下記のようになるよ。
5,000円(株価)× 100万株(発行済株式数)= 50億円(時価総額)
簡単にいえば、この会社の規模(価値)は50億円ということ。
時価総額は日々変動するので、株価が4,000円に下がったら会社の価値は40億円、株価が6,000円に上がったら会社の価値は60億円ということになるんだ。
時価総額の重要性
なぜ、この「時価総額」が重要なのかというと、株価だけを見てもその会社の規模(価値)はわからないからだよ。
例えば、株価5,000円の企業Aと、株価1,000円の企業Bがあったとするよね。
株価だけを見れば、株価5,000円の企業Aの方が規模が大きく見えるけど、ここで大事なのは、その会社が株をどれくらい発行しているのかなんだ。
もし、企業Aが会社の株を100万株発行しているとすると、時価総額は「5,000円 × 100万株」で50億円。
一方、企業Bが会社の株を1,000万株発行しているとすると、時価総額は「1,000円 × 1,000万株」で100億円になるよ。
このように、株価は1株あたりの価格に過ぎないので、会社の規模を見極めるためには「発行済株式数」と併せてみる必要があるんだ。
時価総額の具体例
では、ここからは実際の企業の時価総額を見ていくね!
わかりやすい例として、東証一部に上場している自動車メーカーの時価総額を比べてみるよ!
※ 2021年1月22日終値時点
※ 期末発行済株式数(自己株式を含む)で算出
企業名 | 株価 | 発行済株式数 | 時価総額 |
トヨタ自動車 | 7,660円 | 3,262,997,492株 | 24,994,560,788,720 |
本田技研 | 2,851円 | 1,811,428,430株 | 5,164,382,453,930 |
スズキ | 5,098円 | 491,098,300株 | 2,503,619,133,400 |
日産自動車 | 555円 | 4,220,715,112株 | 2,342,496,887,160 |
いすゞ自動車 | 968円 | 848,422,669株 | 821,273,143,592 |
日野自動車 | 926円 | 574,580,850株 | 532,061,867,100 |
マツダ | 775円 | 631,803,979株 | 489,648,083,725 |
三菱自動車工業 | 237円 | 1,490,282,496株 | 353,196,951,552 |
日本企業の「時価総額ランキング」でトップを誇るトヨタ自動車の時価総額は、約25兆円。
2位の「本田技研(ホンダ)」の時価総額、5兆円の5倍にも及ぶんだ。
株価だけを見れば「本田技研」の2.6倍程度だけど、時価総額で見ると「会社の規模」はこれほどまで違うんだね。
ちなみに、これらの時価総額は海外企業とも比較することができるんだけど、世界一の時価総額を誇る「アップル」は2021年1月時点で約2兆3千万ドル(日本円にして約230兆円)にものぼるんだ。
日本のトップ「トヨタ自動車」の約10倍!本当にすごいよね。
このように、時価総額を見ると会社の規模や価値が一目でわかるようになっているんだよ。
これからは株価だけでなく、会社の「時価総額」にも注目して見てみてね!